2018年12月31日月曜日

ハイリゲンシュタット

ベートーヴェンが
療養を兼ねて住んでいた街へ。
ハイリゲンシュタットの遺書で有名。

ウィーンからトラムで3~40分くらいかな。
車窓の眺めが楽しすぎて
あっという間。

降りると、だ~れもいないぞ。笑
家はあるのだけど、別荘なのか?と思う程ひとけなし。

会ったのは、犬の散歩、子供連れ
5人くらいかな。笑

この辺りをベートーヴェンも歩いていたのか~
田園を思い浮かべつつ。
とにかく寒いので、もっといい季節に来たいものだな。笑





ハイリゲンシュタットの遺書の家が
博物館になっている。
さすがに、ここには人がいた。
といっても、やっぱり5人くらいかな。笑
中心部は、世界中からの観光客でごった返しているけれど
ちょっと離れると本当にだーれもいない。



私が、メインじゃない道を歩きがちなのもあるけれど
案内が少なくて、遠回りしてやっと発見。

この『来たい人は勝手にどーぞ!』という姿勢
日本も見習うべきだと思う。
日本は、観光客に合わせて街を変えちゃうんだから
どうにも納得いかない。

絶望の淵にいながらも
決意を新たにして、神の領域の音楽を生み出したベートーヴェン。
改めて、敬意。

ブラームスたちにご挨拶

ウィーンに行きたかった理由のひとつ
ブラームスたち、作曲家がが暮らしていた街。

まずはお墓にご挨拶。
あなたのおかげで、どれだけ私が救われているか。
感謝しています、と伝えたかった。
お墓でも、やっぱり悩んでるブラームス。笑

ベートーヴェンは生前から
『私は墓の下にいても、人の役に立つことができる』と言っていたとか。
分かってたんだなぁ。

ただ、着いたばかりで浮足立っていて
お花を買い忘れた。。ごめんなさい。これ一番の心残り。

それから、スーツケースを預かってくれた
入口事務所のオジサン、ありがとう。




今回泊まったアパートホテルは
ブラームスが長く暮らし、最期も迎えた家のすぐ近く。
まあだいぶ景色は変わっているだろうけど
同じ所にいることが嬉しい。

カールスプラッツにある、ブラームス像にもご挨拶。
気づけば、ブラームス像は楽友協会をじっと見つめているんだな。

楽友協会内にあるブラームス像は
クララ・シューマンの像と向き合うように置かれていた。
なんだか後世の人の愛を感じて、胸がいっぱい。

念願のウィーンへ

いつかは行かねば、と思っていた
音楽の聖地、ウィーン。

ザ・庶民の自分なもので
やたら格調高そうな建物やカフェにおののき
いつ行けるのやら・・と思っていたところに
来ました、WAVEが。

①シュッツさんがソリストとして
②ウィーンフィルと
③MOZARTのコンチェルトK313を
④楽友協会にて
⑤アドベントの時期⇒オルガンが沢山聴けるかも。

K313といえば、私が初めてシュッツさんの演奏に出会い
衝撃の涙を流した、思い入れのある曲。
ハイ、今ですな。

ベルリンのように、スマホでぽちっとチケットを買うつもりでいたら
会員以外は入手困難とのことで
会員になろうか、なんて思ってたら
資格は、世襲とか10年待ちだ!?
やっぱりウィーンにはなじめそうにない。。とげんなりしつつ
Vienna Concertという現地業者に委託。
システムエラーで価格が変わったとか
メールでのやりとりが怪しく、ややもめて
最後まで不安だったけど
結果的に、良席&きちんとe-ticketも送られてきた。


楽友協会は、TVで数えきれないほど見てきたホール。
初めてなんだけど、いつもの場所だなぁ、という不思議な感覚だった。
私のBOX席は、座席がただのカフェの椅子、という感じ。笑
とにかく狭くて、大男に囲まれてどうなることかと思ったが
ただの椅子=自由に動けるので、いいスペースと向きを確保。
なんだかカオスでおかしい。

舞台の方へも入りたい放題。(観客席も後方にあるため)
狭い通路では、団員がチューニングしたりウロウロ。
常連さん?はベラベラ話しかけてるし
客と団員が入り乱れているカオスに、また笑う。

シュッツさん登場。
ニコニコ小走りに。
あ、これもいつもの図。不思議。
ムーティは登場するだけでブラヴォー。大人気。

シュッツさん、楽友協会でも
遠い目をして、あちこちに音を飛ばしてた。
こちらにも飛ばしてくれた。
あぁ、やっぱり自由自在。アウトドアの幸せな音だ。涙。
ちょっとカデンツァ変えてたね。

楽友協会の残響は、とても心地よく
出だしの弦の音も『うわ~』って声に出そうなくらい美しかった。
割と小ぢんまりなので、響きの揺れも身体に伝ってくる。
(ブルックナーの大迫力すごかった。。)

シュッツさんのアンコールは、オネゲルの牝山羊の踊り。
知らない曲だったけど、やっぱり聴衆わしづかみ。
かっこよかったー。
夢のような時間は、あっという間に過ぎ去ったのでした。。

ひとつ残念だったのが
オープニングでオケのチューニングが終わり
指揮者とソリストを待つ間に、
『ケータイは切ってね』的なアナウンスが流れたこと。
えーこのタイミング!?
チューニングが終わって、指揮者が出てくるまでの沈黙と緊張感。
あの時間ですべてが決まる、と言っていた指揮者もいるくらい。
私の中でも大切な瞬間だったのに。
ウィーンでまさかの~!


2018年11月18日日曜日

キーシン 2018!

キーシンのリサイタルへ。

キーシンは
おっさんになってもピュア。

自己顕示欲?のようなモノが感じられないので
聴いているうちに、
ピアノでもなく、キーシンでもなく
”音楽”そのもの!という感覚になって来る。

一音たりとも、油断しない。
すべての音に、覆いかぶさるように魂を込めて。

アンコールでは、自作のタンゴを披露したのだけど
お、なんだか楽しそう!
そんな姿を見たら、
あぁ、いつも、ものすごいものを背負って弾いているのだろうな・・・と
グッと来た。

長年のオバサマファンたちが、子供を連れてきている
と思われるパターンも見受けられ
なんだかうれしい。
舞台に駆け寄って、花束を渡しちゃうところが昭和!笑

そんなキーシンに。。
なんとリサイタルの前の週
銀座をふらついていたら、バッタリ!

電話していたので、手だけ振ったら
ニッコリしてくれた。

キーシン、スマホとか持ってるんだ!
電話できるんだ!
奥さんじゃなくて、ママンに電話かな!
なんて…失礼極まりない。笑

うわ~大スターが目の前で
誰にも気づかれずにフツーに歩いてる。
興奮を誰とも共有できず
ひとりヒャーヒャーつぶやいた夜道でありました。

ありがとう、キーシン!
今度は”献呈”弾いてくれ~~