2010年9月25日土曜日

恐怖は目を大きくする

チェコの映画監督が言っていた言葉。

恐怖ととなり合わせにあると
人は想像力が広がるのだそうだ。

迫害や制圧の歴史をたどってきた
チェコの人だからこそ
言える言葉なのだろう。。

そして、映画『第三の男』の名ぜりふを思い出す。

『イタリアは、ボルジア家の30年の圧政下
戦争と流血が続いたが
ミケランジェロ、ダヴィンチ、ルネサンスを生んだ。
かたや、スイスの500年のデモクラシーと平和は何を生んだ?
ハト時計さ』

ちょっと過激だとは思うけど・・

確かに、人の心の底をゆさぶる芸術は
苦悩・恐怖・絶望・悲しみ・・・
追い詰められた精神状態から
生み出されている気もする。

なんとも皮肉。。

築地本願寺

パイプオルガンを巡るシリーズ。
意外性に一票?ってことで、
築地本願寺へ。

ここはインドか?と思う建築と
ザ・日本のお寺!って感じの
きんきらな本堂と
そこに鎮座するパイプオルガン。

めちゃくちゃな気もするけど・・・笑

オルガンはドイツ製らしいが
割と小さめで、ちょっと田舎っぽい地味な雰囲気。

お坊さんが行き交い
お香が強烈にただよう中で聴くパイプオルガンは
なんだか不思議だったなぁ。。

石造りの建物とはいっても
構造や天井の高さ、じゅうたんなどが影響しているのか
音の響きが、ほんわか柔らかい感じ。

それはそれでいいと思うが
ビリビリ来る振動を期待する自分には
やや物足りない感じ。

演奏の前後に、みんなで合掌。
やーおもしろい経験でした。

いろんな宗教の大切な場所に入り込んで
神様に怒られそう?笑

『ねぇ 神様
あなたは何人いて いったい誰がホンモノなの?
僕にだけこっそり教えてよ』
 ~さよなら2001年 by Mr.Children~

これは9.11を背景に描かれた歌だけど
宗教をめぐる争いが絶えない日々、
ホントそう思っちゃうよな。

2010年9月21日火曜日

オクトーバーフェスト!

ドイツかぶれシリーズ。

ミュンヘンで毎年開かれるビール祭り
オクトーバーフェストにあやかって
日本でもビール祭りが開かれたりする。

六本木ミッドタウンで
ホフブロイの生を飲めるというので
いそいそと出かけてしまう単細胞。

六本木なので、
外人やセレブたちがオサレに飲んでいて
入りづらいかも・・・という田舎モンの心配は
芝生広場を見た瞬間に晴れる。

芝生にねっころがったり
座り込んで
気ままにみんな飲んでる~
なぜか子供も多いぞ。

そして、ビールが本当にウマい・・・
気持ちの問題なのかもしれないが
ウマいんだ・・・

ドイツには、ビール純粋令っていう法律があって
麦芽・ホップ・酵母・水しか使っちゃいけない。
質がいい上に、生と来たら、ウマいよな。

芝生に座って・・ってのがまたいいんだろう。

ジャーマンポテトやプレッツェルをつまみに
ジョッキ3杯も。

気分よくなって
『あ~ドイツ行きたい~』連呼。
ウザいね。

年の功?

ル・ジュルナル・ド・パリ
”パリ印象主義時代の音楽日記”
のコンサートへ。
(東京オペラシティ)

4日間の音楽祭。
約1時間☓12公演というスタイルで
1公演1,500yenなので
気軽に聴きたいプログラムに行ける。

最近、ドビュッシーやラヴェルの音楽が
けっこうお気に入りで、いいタイミング。

目当ての曲も、もちろん良かったのだけど
ジャン=クロード・ペヌティエ氏、という
オジサン(失敬な)が
フォーレのピアノ曲を弾きだしたら、思わず涙。

思わぬところでやられた・・・
なんだかよく分からないけど
体が反応してるから、好きなんだろなぁ。

オジサンの背中がまた味わい深くて。
これが年の功というものか?

大好きな空間で、またいい音楽をありがとう~

気分はパリジェンヌのままで・・?と
人ごみを避け、しばし夜道をひとり歩いたのでした。

くせになる『エジル』

サッカーW杯で
にわかにドイツを応援することになった自分。

サッカーには詳しくないけど
堅い守り
美しいパス
スピード感あふれる攻め
個人技に酔わないチームプレー

すっかり魅せられ
選手たちと友達気分。(また始まった)

中でも不思議なのが
トルコがルーツの『メスト・エジル』

とりわけ美男子でもなく
プレー中の顔は鳥っぽいし
シンプソンズに出てきそうなんだけど
な~んだか、目が離せない。
(目が飛び出てるからか?)

芸術的な さりげないパスと
すすっといつの間にかやって来る足の速さ。
美しい走り姿。(だから背筋のラインがかっこいいのだ)

イングランド戦の4点目のパスなんぞ
何度見てもほれぼれ・・・

GOALした、弾丸ミュラーくんの無邪気な笑顔にも
すっかりやられてしまうのだが
やっぱりエジルには、クセになってしまう『なにか』がある!

レアルでの活躍も
続々伝えられている。
楽しみにしておるぞ。アミーゴ!







2010年9月13日月曜日

MITTE 

武蔵小山の商店街を歩いていたときのこと。
あるのぼりに釘付けに!

店名は”MITTE”
そして、ベルリンのテレビ塔をモチーフにした
しゃれたシンボルマークが。

MITTEだけだったら、ただ『中央』という意味なので
なんとも思わなかっただろうけど
マークは、間違いなく
ベルリンのMITTE地区にあるテレビ塔だ・・・

ぬぬー!
ベルリンに関係ないわけがあるまい!と
後日、訪ねてみた。

DJ風のご主人に聞いてみたところ
特にベルリンに思い入れがあって・・・という程でもないけど
ベルリンで流行ってる音楽が
好きだったりするのだそうだ。
(かなり世界中いろいろ知ってそうな感じ)

気のせいか、確かに流れている音楽は
映画『ラン・ローラ・ラン』を思い出させる。
(またDVD借りて観ちゃった・・・)

料理はどれも
美しく、おいしく
気に入りの店になった。

一人で一杯やりながら夕飯、にも使える感じ♪

羽田空港

10月にOPENする
羽田空港”新国際線ターミナル”の祝イベントへ。

お目当ては、新D滑走路見学ツアー。

がしかし、着いたら既に満員。
朝一の行列で
あっという間に整理券はなくなってしまったんだと。。

そうかぁ・・
世のオタクや子供を侮ってたよ・・・

気を取り直し、出店で飲み食いし
第1ターミナルに移動して、展望デッキで飛行機を眺める。

うーん。
やっぱり飛行機は
無条件に血が騒ぐ!飽きない!

チャリで空港の周りをうろついていたので
目の前で飛行機を見られたのも大興奮!
思わず手を振ってしまう自分・・
いくつだよ!

帰るころには、お尻は激痛。
30km超の道のりでした。

やはり空港は広いのだ・・・

東京カテドラル 聖マリア大聖堂

クリスチャンではないけど
パイプオルガンコンサートに
おじゃまします~

この教会、丹下健三の建築なんだと!
どうりで、独創的でかっこいいわけだ・・・
上空から見ると、
ちゃんと十字になっているらしい。


中に入ると、石でできた曲線が
なんとも美しい。

静かで、暗くて、ひんやりしていて洞窟にいるような感じ。
おわ~・・また好きな空間ができた。



オルガン演奏の間に
聖書の祈りの言葉をみんなで詠む。

信者に失礼かと思いつつも
せっかくなので?私も詠んでみる。

でも、
どうもしっくり心に響かないというか・・
やっぱり、『訳された文』なんだよな。

コーランは、”アラビア語であってこそ”で
訳されたものは聖典とみなされないそうだが
そういうのって、あると思う。

日本語ならではの美しい響きがあるように
聖書も、原語ではもっと美しく流れるんだろう。



 
今回、教会におじゃましたのは
ドイツの色々な教会でパイプオルガンを聴いて
『この楽器は、ホールではなく、教会にあってこそだ!』と
キョーレツに感じたから。

石をつうじて響く 荘厳な音と
腹の底から響く振動。
そしてなにより、雰囲気。
それを日本でも味わいたかった。

うん。
腹の底に、少しキタ。


残念ながら、
今回の選曲がイマイチだったので
また、おじゃましようと思う。

それにしても、周辺は椿山荘、学習院、日本女子大・・
神田川はドブ臭かったけど
坂を上れば、落ち着いた素敵な街並み。

大学時代、すぐ近くにいたというのに。。
探索しておくべきだった・・・






















2010年9月9日木曜日

プリンセス・シシー

オーストリア皇后、エリーザベト(シシー)の生涯を描いた
映画3部作を観る。

オーストリアでは、今でも
毎年シシーの誕生日に放送される
人気映画だとか。

波乱の人生を送ることになるシシーだが、
動物と自然好きの 美しいおてんば娘が
皇帝に見初められて大恋愛・・というストーリー展開は
まるでディスニー映画みたいで 素敵だ。

おとぼけ警備兵のコミカルなシーンなど
笑いもしっかり織り込んである。

特に気に入ったのは、シシーのパパ。
自然を愛し、子供を愛し、妻を愛し。
よく飲んでよく笑って。
人生を謳歌してる!って感じで、大きい。

シシーには
『悩みや不安があるなら 目を開き、森を歩け』
と教える。

あんなお父さんになりたいなぁ~笑

それから、
釣り針がイケメンに引っかかって
『あなたが釣れました!』ってのも
言ってみたい・・・笑

2010年9月6日月曜日

おにいちゃんのハナビ

試写会へ。

監督・高良健吾・谷村美月・宮崎美子・大杉漣の舞台挨拶と
サプライズで、フミヤの生歌。
マイクなしで歌って欲しかったなあ。

この試写会になんで応募したかって
一番好きな、片貝の花火大会を舞台にした
実話がベースだというから。

4年前くらいまでは
夜行に乗って、毎年通っていた大会。

年々、見物人が増えてしまって残念だった。
今はどうなっていることだろう。

映画自体は、ストーリーは分かっているし
花火の映像や状況を見て『ここは脚色だな』と分かったりするのだけど
やっぱり家族愛には、涙涙。

引きこもりの人と話したことはないけれど
とても繊細で、優しい人なのかもなーと感じた。

愛情と絶対的な信頼を持って
やや強引に引っぱってくれる人がいたら
外に向くことができるような気がした。

ところで、相方いわく
『おにいちゃんが揚げた花火を、見た記憶がある!』と。

確かに、我々が通っていた頃に
揚がっていても不思議ではない。

そう言われてみれば
追善供養の花火を観ながら
『この故人は”赤”が好きだったんだねー』と話した記憶はあるんだ。

もしかしてこの花火だったのかな。

相方の記憶力は、相当ヒドいんだが
きっと、おにいちゃんのハナビ、私たちは観ていたんだ!と
信じたいな。