2012年3月2日金曜日

マタイ受難曲

ライプツィヒの
聖トーマス教会合唱団と
ゲヴァントハウスが来日。
合唱団は今年で創立800年!

プログラムは、人類の至宝と言われる
『マタイ受難曲』

とっつきにくい印象があり、迷ったが
トーマス教会での彼らの演奏が忘れられず
チケットを買ってみた。

3ヶ月くらい、歌詞と照らし合わせて予習。
曲は素晴らしいのだけど・・理解できない部分も。。
だって、キリストが死ぬほど悲しいって言ってるのに、
弟子は居眠りしちゃったり、逃げちゃったり。

まあ、聖書を読んだことのない人が
いきなりここだけ見ても
ダメなんでしょう。
スミマセン。。

しかし、そんなことを吹き飛ばす
圧倒的な演奏。
バッハの偉大さ。

寝ちゃうかも?と思っていた3時間
心臓はずっと異常にバクバク。
こんなにも心が震えるとは思わなかった。

トーマス隊のちびっこたち。
見知った顔もちらほら、お兄ちゃんチームに移っている子もいる。
声変わりしたんだね~。

みんな、リラックスして
お互いをチラチラ見たり、つながってる感じ。
ソロを歌い終わった子に『いいんじゃん?』みたいにアイコンタクトしたり。

キュートなのに、すっかりプロで
歌声は相変わらず素晴らしく、『楽器』だった。

彼らは、親から離れて寮生活。
ちびっこなんかは、ちょっとかわいそうな気もするけど
でも、この年齢から世界を見て、ものすごい音楽を生み出して
素敵な大人になるのだろうなぁ。

カントール(音楽監督&指揮)のビラー氏は
みんなの”お母さん兼お父さん”的な安心感たっぷり。
時代が時代なら、そこにいるのがバッハなんだと思うとすごい。

ゲヴァントハウスの演奏も
見せ場が盛りだくさん。
十八番を演奏している余裕と誇りを感じ
彼らにとって『これがいつものこと』だからこそ
本場の荘厳さがにじみ出るのだと思った。

長時間の熱演後、拍手の嵐。

全員がステージから退場するまで拍手をしていたら
トーマス隊のちびっこ最後の5人くらいが
『ボクたち最後になっちゃったよ、どうする?』って感じで
顔を見合わせて、ペコっとおじぎ。
会場わ~と盛り上がってひときわ大きな拍手。
かわいいっ!!(> <)

私としては、全員が退場しても拍手が鳴り止まず
ビラーさんだけ再登場・・
という所までしたかったくらい感動したのだけど。
日本の観客は、余韻に浸らずさっさか帰るよね・・・
残念でした。

その後もしばらくじわじわ泣きそうだったのと
周りのおしゃべりを聞きたくなかったので
人気のない道をしばらく歩いて帰ったのでした。

なんだかまだ、他の音楽をバリバリ聴く気になれない。

放射能で心配な日本に来てくれた合唱団。
それを許してくれた親たち。
ほんとうにありがとう。

またライプツィヒに行くよ!
ていうか、荷物と一緒に
私もライプツィヒに送ってくれ~!

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