2015年9月12日土曜日

小説 『オルガニスト』

なにげなく行った街の
なにげなく時間つぶしに入った古本屋で
出会った本。

『オルガニスト』 山之口洋 著

カバー絵がマンガ本ぽかったし
たいして期待せず読み始めたのだけど・・・

なんだこの世界観・・・!
余韻から抜け出せない。

パイプオルガン、バッハ、音楽・・
専門的で現実的な世界に
異質な空気がドーン!衝撃。

主人公に感情移入しすぎて
哀しすぎて、辛くて
久々に電車で泣いた。

臓器や器官の意味も持つOrgan
人間のようでいて
圧倒的な神性。

パイプオルガンの講習を聞いたり
さまざまな楽器と出会い
ますます心揺さぶられるこのごろ。

あーまたドイツのパイプオルガンが
恋しくて仕方ない。
ヨーロッパのオルガン巡りもしてみたい。

バッハの《おお人よ、汝の大いなる罪を嘆け BWV622》を聴くと
涙が止まらないのだが
この小説を読んでからは
なんだかますます号泣レベルだ。

シュヴァルツヴァルトにひっそりと佇む
小さな教会を思い浮かべながら。

2015年9月7日月曜日

携帯のない時代に

ヨルタモリが終わってしまうとか。
好きな番組だったので残念。

間にはさんでくるネタがまたどれもいい。
タモ・ゲラーには笑ったなぁ。
あれを見てから、のり巻きおかきの印象が(^^;

そんなヨルタモリで、
携帯やスマホのない時代の
“偶然の出会い”が良かったんだよね~という話題。

大学時代のできごとを思い出す。

当時、サークル内でいい感じになっていた彼と
サークルの行事のあとに、新宿で遊ぼうと約束をしていた。

が、お子様の自分ら
『じゃ~私らデートしてくから!』と抜け出せる性分ではなく
同じ方面の友だちとドヤドヤ帰る流れに。

山手線に乗り、ヤツは新宿で降りるんだけど
自分はうぅぅ~降りられない。
あれあれ?なんかみんなと一緒にバイバイーってなってる(^^;
ドアは閉まり、はいサヨウナラ。

友だちも次々降りていき、渋谷で一人になった自分。
ぬぬぬ~どうすべか。

とりあえず恵比寿で降りる。
一応新宿に戻ってみる。
・・・ホームには、いない。

とりあえず、一番近い階段を下りてみたら・・
ヤツはそこで待っていてくれたのであった。

携帯やスマホがないわけだから
ただ下を見て、ロッカーの前でボーっと立っている姿を
やけに鮮明に覚えている。

スンマセン~という気持ちと
おぉすごい、会えちゃった!という妙にうれしい気持ちと。

今の若者たち、こんなハラハラドキドキを
経験したことなかろう!

まぁアンタちゃんと降りろやって話だけどね。。。